EC運営の負担を軽減する必須ツール10選【業務効率化ガイド】
tools 著者: ECショップ運営ガイド編集部

EC運営の負担を軽減する必須ツール10選【業務効率化ガイド】

ECサイト運営者必見の効率化ツールを徹底紹介。在庫管理、受注処理、顧客管理など運営業務を効率化するサービスや、運営代行「ラクポチ」のメリットを解説します。

EC運営の負担を軽減する必須ツール10選【業務効率化ガイド】

ECサイトの運営は多岐にわたる業務の集合体です。商品登録、在庫管理、受注処理、発送作業、顧客対応など、様々な業務をこなしながら売上を伸ばしていくことが求められます。

特に事業規模が拡大するにつれて、これらの業務量は増加し、人的リソースの不足や作業ミスの増加などの課題が生じることも少なくありません。

本記事では、EC運営の負担を軽減し、業務を効率化するための便利なツールやサービスを分野別にご紹介します。適切なツールの導入によって、限られたリソースでも効率的かつ効果的な運営を実現しましょう。

EC運営における業務効率化の重要性

効率化がもたらす3つのメリット

ECサイト運営の効率化は、単に作業時間の短縮だけでなく、様々なメリットをもたらします。

1. 人的コストの削減

  • 手作業の自動化による工数削減
  • 少人数での多くの業務対応が可能に
  • 残業時間の削減や業務ストレスの軽減

2. ミス防止と品質向上

  • 手作業によるヒューマンエラーの削減
  • データ連携による転記ミスの防止
  • 顧客対応品質の標準化・向上

3. 成長への集中投資

  • 定型業務から解放され、戦略的業務に集中できる
  • 商品開発や新規販売チャネル開拓などの成長領域へのリソース移行
  • データ分析による意思決定の質向上

業務効率化の優先順位の考え方

限られた予算とリソースで効率化を進めるには、優先順位付けが重要です。

効率化の優先度を判断する3つの視点

  1. 作業量が多い業務: 日々の作業時間の多くを占める業務を優先
  2. ミスが致命的な業務: 受注処理や在庫管理など、ミスが売上や顧客満足度に直結する業務
  3. 付加価値が低い業務: 単純作業で創造性を必要としない業務

効率化の優先順位付け例:

  1. 複数販売チャネルの受注管理統合(ミス防止と作業時間削減の両面で効果大)
  2. 在庫連動による自動在庫管理(欠品防止と作業効率化)
  3. 商品情報の一元管理と自動連携(商品登録・更新作業の効率化)
  4. 顧客対応の自動化・効率化(対応品質向上と工数削減)
  5. データ分析・レポーティングの自動化(意思決定の質向上)

1. 総合的なEC運営管理ツール

複数販売チャネルを一元管理するツール

複数のECモールや自社サイトを運営している場合、それぞれの管理画面での作業は非効率です。一元管理ツールの導入で効率化を図りましょう。

おすすめツール①: ネクストエンジン

  • 主な機能: 受注管理、在庫管理、発注管理、商品管理、顧客管理など総合的に対応
  • 対応モール: 楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、Shopify、BASE、自社サイトなど
  • 特徴: 豊富な機能と連携先を持つ老舗の総合管理システム
  • 料金目安: 月額30,000円〜(流通額に応じて変動)
  • こんな方におすすめ: 複数モール展開している中〜大規模事業者

おすすめツール②: アップセルテクノロジーズ

  • 主な機能: 受注管理、在庫管理、自動メール配信、レビュー管理
  • 対応モール: 楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、Shopify、自社サイトなど
  • 特徴: 直感的な操作性と使いやすいUI、スモールスタートに適したプラン設計
  • 料金目安: 月額9,800円〜(機能・規模に応じて変動)
  • こんな方におすすめ: 複数モールの一元管理を始めたい小〜中規模の事業者

クラウド型在庫管理システム

在庫管理はEC運営の要です。適切なシステムの導入で欠品や過剰在庫を防ぎましょう。

おすすめツール③: ZAICO

  • 主な機能: バーコードを活用した在庫管理、入出庫管理、棚卸機能
  • 特徴: クラウド型でシンプルな操作性、スマホアプリでの在庫確認・更新が可能
  • 料金目安: 無料プランあり、ビジネスプランは月額1,980円〜
  • こんな方におすすめ: 少人数で運営している小規模事業者、実店舗と在庫を共有している事業者

おすすめツール④: クラウド在庫

  • 主な機能: 複数倉庫・複数店舗の在庫一元管理、発注管理、ロット管理
  • 特徴: ECサイトとの連携、予測発注機能、詳細な権限設定
  • 料金目安: 月額15,000円〜(ユーザー数・機能に応じて変動)
  • こんな方におすすめ: 複数倉庫での在庫管理や、細かい権限設定が必要な中〜大規模事業者

事例: 雑貨を扱うA社は、3つのECモールと自社サイトの運営に手間がかかり、在庫不一致やダブル発送などのミスが発生していました。ネクストエンジンを導入して一元管理に切り替えたところ、週40時間かかっていた管理業務が15時間に短縮。さらに、リアルタイムの在庫連動により欠品による機会損失がほぼゼロになりました。

2. 注文処理・配送管理の効率化ツール

受注処理を自動化するツール

受注データの取得から発送指示までの流れを自動化するツールです。

おすすめツール⑤: ロジクラ

  • 主な機能: 受注自動取得、配送伝票自動作成、出荷指示の一元化
  • 対応モール: 楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、Shopify、他多数
  • 特徴: 倉庫管理機能が充実、配送会社との連携も強力
  • 料金目安: 月額8,800円〜(受注件数に応じて変動)
  • こんな方におすすめ: 自社で在庫を保管・発送している事業者

配送業務の効率化ツール

梱包・発送作業の効率化と配送コスト削減を実現するツールです。

おすすめツール⑥: ヤマトビジネスメンバーズ

  • 主な機能: 送り状の一括発行、集荷依頼、発送履歴管理
  • 特徴: ヤマト運輸との連携がスムーズ、ECサイトからのデータ取り込み対応
  • 料金目安: 基本無料(契約条件による)
  • こんな方におすすめ: ヤマト運輸を主に利用する事業者

おすすめツール⑦: 送り状発行プロ

  • 主な機能: 複数の配送会社の送り状を一括発行、顧客情報管理
  • 対応配送会社: ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など
  • 特徴: 複数の配送会社を利用する場合に便利、ECサイトとのAPI連携も可能
  • 料金目安: 月額4,400円〜(利用量に応じて変動)
  • こんな方におすすめ: 複数の配送会社を使い分けている事業者

事例: 食品を扱うB社では、受注から発送までの作業に1件あたり5分ほどかかっていました。ロジクラと送り状発行プロを導入し、受注データの自動取得と送り状の一括発行を行うようにしたところ、作業時間が1件あたり1分程度に短縮。1日100件の注文がある場合、約6.5時間の作業時間削減に成功しました。

3. マーケティングと顧客管理のツール

顧客関係管理(CRM)ツール

顧客データを一元管理し、適切なコミュニケーションを実現するツールです。

おすすめツール⑧: Shopify Flow(Shopify利用者向け)

  • 主な機能: 顧客セグメント分析、自動タグ付け、購入履歴管理
  • 特徴: Shopifyとの完全連携、自動化ワークフローの設計が可能
  • 料金目安: Shopify Plusプラン契約者は標準搭載(月額約89ドル〜)
  • こんな方におすすめ: Shopifyでサイト構築している事業者

おすすめツール⑨: Salesforce Commerce Cloud

  • 主な機能: 高度な顧客セグメンテーション、購買履歴分析、マーケティング自動化
  • 特徴: 企業規模の大きなECサイト向けの本格的CRM、AIによる予測分析
  • 料金目安: 要問い合わせ(規模により大きく異なる)
  • こんな方におすすめ: 大規模ECサイトを運営する企業

メールマーケティングツール

効果的なメルマガ配信やステップメールを実現するツールです。

おすすめツール⑩: Mailchimp

  • 主な機能: メルマガ配信、ステップメール設定、開封率・クリック率分析
  • 特徴: 直感的な操作性、豊富なテンプレート、A/Bテスト機能
  • 料金目安: 無料プランあり、有料プランは月額約10ドル〜(メール配信数により変動)
  • こんな方におすすめ: 本格的なメールマーケティングを手軽に始めたい事業者

事例: アパレルを扱うC社では、以前はすべての顧客に同じ内容のメルマガを送信していました。Mailchimpを導入して購入履歴に基づいたセグメント配信を行うようにしたところ、メールの開封率が15%から32%に上昇。クリック率も3倍になり、メールからの売上が約2倍に増加しました。

4. データ分析と意思決定支援ツール

ECサイト分析ツール

サイトのアクセス解析や顧客行動分析を行うツールです。

おすすめツール⑪: Google Analytics 4

  • 主な機能: サイト訪問者分析、コンバージョン分析、ユーザー行動追跡
  • 特徴: 無料で高機能、ECサイトとの連携が容易
  • 料金目安: 基本無料(大規模サイト向けの有料版あり)
  • こんな方におすすめ: すべてのECサイト運営者におすすめ

ダッシュボード作成ツール

売上や在庫などの重要指標を可視化するツールです。

おすすめツール⑫: Tableau

  • 主な機能: 各種データの視覚化、インタラクティブダッシュボード作成
  • 特徴: 直感的な操作でプロ級のデータ可視化が可能
  • 料金目安: 月額70ドル〜
  • こんな方におすすめ: データ分析に基づく意思決定を重視する中〜大規模事業者

事例: 生活雑貨を扱うD社では、Google Analytics 4を活用してユーザー行動を詳細に分析。商品ページでの離脱率が高いことが判明したため、ページデザインを改善したところ、コンバージョン率が1.2%から2.3%に向上しました。さらにTableauで日次の売上・在庫状況を可視化することで、適切な発注タイミングが明確になり、欠品率が80%低減しました。

5. 業務の一部または全体を委託する選択肢

EC運営代行サービスの活用

業務の一部または全体を外部のプロフェッショナルに任せる選択肢も検討しましょう。

おすすめサービス: ラクポチ

  • 主なサービス内容: 商品登録・更新、在庫管理、受注処理、顧客対応、マーケティング支援など
  • 対応モール: 楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、自社ECサイトなど
  • 特徴: ECモール運営のノウハウを持つプロフェッショナルチームが対応
  • 料金目安: 要問い合わせ(業務範囲・規模により異なる)
  • こんな方におすすめ:
    1. 本業や商品開発に集中したい事業者
    2. EC運営の人員が不足している事業者
    3. 繁忙期に安定した運営体制を確保したい事業者
    4. 複数モール展開のハードルを下げたい事業者

運営代行サービス活用のメリット

運営代行サービスを活用する主なメリットは以下の通りです。

1. 専門知識とノウハウの活用

  • ECプラットフォーム固有の最適化ノウハウ
  • 販売戦略や集客施策の提案
  • 最新のトレンドや機能への対応

2. 柔軟なリソース調整

  • 繁忙期・閑散期に応じたリソース配分
  • 急な業務増加への対応
  • 社内リソースの最適配置

3. コスト最適化

  • 採用・教育コストの削減
  • 固定費の変動費化
  • スケールメリットによる効率化

事例: 健康食品を扱うE社は、自社ECサイトの運営に手が回らず、更新が滞っていました。ラクポチに運営を委託したところ、定期的な商品更新と顧客対応の品質向上により、サイトの直帰率が25%低下し、リピート率が20%向上。また、専門チームによるSEO対策で自然検索からの流入が2倍に増加し、広告に頼らない安定した集客体制が構築できました。詳しくは「ECサイト運営の負担を大幅削減!「ラクポチ」のメリット徹底解説」をご覧ください。

EC運営効率化ツール導入の流れと成功のポイント

効率化ツール導入の5ステップ

ツール導入を成功させるための基本的なステップを紹介します。

1. 現状の業務分析

  • 業務フローの可視化
  • ボトルネックや非効率な工程の特定
  • 改善優先度の決定

2. 要件定義とツール選定

  • 必要な機能の明確化
  • 予算設定
  • 複数ツールの比較検討

3. 導入計画の策定

  • 段階的な導入スケジュール
  • 担当者の割り当て
  • トレーニング計画の作成

4. 試験運用と調整

  • 小規模な範囲での試験導入
  • 問題点の洗い出しと調整
  • マニュアルの整備

5. 本格運用と効果測定

  • 全面的な切り替え
  • 定期的な効果測定
  • 継続的な改善

ツール導入成功のための3つのポイント

多くの企業のツール導入事例から見えてきた成功のポイントです。

1. 現場の声を反映した選定

  • 実際に使用する担当者の意見を取り入れる
  • 操作性や学習コストを重視
  • 既存業務フローとの親和性を確認

2. 段階的な導入と移行

  • 一度にすべてを変更せず、段階的に導入
  • 並行運用期間を設けて安全に移行
  • 小さな成功体験を積み重ねる

3. 継続的なレビューと改善

  • 定期的に効果と課題を評価
  • ユーザーからのフィードバックを収集
  • 新機能や代替ツールの情報収集

ポイント: ツール導入は目的ではなく手段です。「何のために効率化するのか」という目的を明確にし、その目的達成に最適なツールを選定することが重要です。時間やコストの削減だけでなく、「空いたリソースで何を強化するか」まで検討しましょう。

まとめ:効率化による成長サイクルの実現

EC運営の効率化は、単に作業の手間を減らすだけでなく、ビジネスの成長サイクルを生み出す原動力となります。本記事で紹介したツールやサービスを活用することで、以下のような好循環を実現しましょう。

  1. 業務効率化: 適切なツール導入で定型業務の時間を削減
  2. リソースの最適配分: 空いたリソースを商品開発やマーケティングに再配分
  3. 品質向上: ミス削減による顧客満足度の向上とブランド価値の強化
  4. データ活用: 蓄積されたデータを分析し、戦略的な意思決定に活用
  5. 成長加速: 上記の取り組みによる売上向上と更なる事業拡大

特に重要なのは、効率化で生まれた時間やリソースをどう活用するかです。競争が激化するEC市場では、単なるコスト削減ではなく、顧客体験の向上や商品力の強化など、差別化につながる領域への投資が求められます。

自社の状況や課題に合わせて、最適なツールやサービスを選定し、計画的に導入を進めていきましょう。運営体制や事業規模に応じて、自社運営とアウトソーシングをバランスよく組み合わせることも検討価値があります。

EC運営の効率化についてさらに詳しく知りたい方は、「EC運営を丸投げ・アウトソーシングする方法」や「ECサイト在庫管理の効率化テクニック」の記事も参考にしてください。


※本記事で紹介したツールやサービスの情報は2024年3月時点のものです。料金や機能は変更される可能性がありますので、詳細は各サービスの公式サイトでご確認ください。

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